浅いプールと流れるプールでウォーキング
一般的なプールは深さが120cmほどのものがほとんどです。
しかし、中にはプールの底に台を敷いて浅くしたプールや徐々に深くなるスロープ型のプール、さらには流れるプールまであります。
それぞれのプールでプールウォーキングのやり方も違ってきますし、その効果にも影響を与えることでしょう。
浅いプール
プールの中では水の力で浮力が働きます。普通の深さのプールで胸のあたりまで水に浸かれば体重は7割くらいカットされると言われています。
しかし、これが腰の付近ですと半分しかカットされません。
つまり、浅いプールになるほど自分の体重が運動する際の負荷となって自分にのしかかってきます。
体重が60kgの人であれば、およそ12kgも負荷が違ってくることになります。
それに、深さがあれば転ぶ心配も減って普段できないようなさまざまな歩き方を試すことが可能になりますが、浅い場合はそういったプールウォーキングの恩恵に預かれません。
しかし、浅いプールでも下半身は水の中ですからこの部分は水から大きな抵抗を受けることになります。
あなたが利用している、もしくは利用を検討しているプールに浅いレーンがあればぜひ一度歩いてみて一般的な深さのプールと比較してみてください。
ここで自分が経験した実例をお話ししておきましょう。
身長170cmでプールの水深80~90cmを歩いてみました。足は高く上げずに水の中で引きずるような前進運動です。
浅いプールなので腕はほとんど水に浸かりませんが、真下に下したときに手首付近までは水の中に入ります。
手の平は目一杯パーに開いて水の抵抗を最大に受けるようにして歩いてみました。
水深が浅いから簡単だろうと考えて始めたのですが、実際には非常に強い運動になりました。
下半身は足にかかる抵抗を受け、上半身は手が水に入った段階の負荷で腕にかなりの力が要ります。
上半身は水に浸かっていないので5~10分程度で汗をかき始めたのが自分でわかりますし、腕もだるくなってくることで苦しくなります。
さすがに10分で止めるのはせっかくの機会なのでもったいないと思って、30分間実行しましたがこの時間は想像以上に長く感じました。
終わった後もすぐに深いプールに移動してウォーキングを始めるだけの気力は失せていました。
ジョギングするのと似たような体力の消耗ですが、腕も鍛えられると言う点ではジョギングよりもキツイ気がしました。
今後、この運動を私のプールのメニューに加えるかどうかは決めていませんが、有効な歩き方であることは間違いありません。
プール施設に深いプールと浅いプールの両方が設置されている場合、レッスン教室はほとんどが浅いプールで行われることが多いようです。
これは、参加者が比較的身長の低い女性が多いことと関係しているのかもしれません。
レッスンの中にはツールを使用したものも含まれます。アクアミット(グローブ)を手にはめて腕に大きな抵抗がかかる状態でレッスンすると普段水中で歩くよりもかなり強い運動になります。
水中ダンベルを浮力に逆らって水の中に沈めて行うようなレッスンもあります。さらには、パドビーと呼ばれる8角形の板を持って運動することもあります。
パドビーとは、「パドル+ビート板」を組み合わせた造語のようです。パドビーは水に対して大きな抵抗を受ける状態にしたり、逆にほとんど浮かせたりして運動強度を調整できる便利な道具です。
浅いプールでフィットネス関連のレッスンを受ける場合、心拍計は外しておいた方が良いでしょう。
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水中でジャンプする大きな上下運動もありますから、チェストベルトが外れやすく、外れるまでには至らないでも胸からお腹の辺りまで下がってしまってまともな心拍測定ができない場合があるためです。
日頃からプールウォーキングで心拍数を測っている方なら心拍計を身に付けていなくてもおおよそのその時の心拍数は体感でわかってくるものです。
最近のプールでのレッスンはさまざまなものが増えてきているようです。例えば、昭和の歌謡曲を流しながらそれに合わせて運動するというものもあります。
レッスンを受ける人の年齢が比較的高い場合には非常に人気があるようです。
このレッスンでは、懐かしのメロディーを歌いながら運動するというものですから、途中からはかなり息切れしてしまった思った以上にハードな運動になります。
残念なことは、当時はやった原曲ではなくて、新たにエクササイズ用として別な歌手の方がカバーした曲だということです。
できれば、オリジナルの曲を聴きながら歌いたいところなのですが、こうしたレッスンも営利活動の一部として取り扱われるために決まったCDしか使用できないようです。
流れるプール
流れるプールの場合は、大きく2つの方法に分けることが出来るでしょう。つまりは、流れと同じ方向に歩くか逆に流れに逆らって歩くかのどちらかです。
流れるプールで歩いている人たちを見ると大部分の人は流れに身を任せて流れと同じ方向に歩いていることでしょう。
なぜなら、この方が「ラク」だからでしょう。水が身体を押してくれるので進むのを手助けしてくれるわけです。
運動強度は低いものになりますから、プールウォーキングを始めたばかりの人には向いているのかもしれません。
膝にかかる負担も少ないですから、リハビリを意識した運動を行うのにも適しているでしょう。
逆に流れに逆らってあることどうなるでしょうか。
当然強い水の抵抗を受けることになるので体力がないと長い時間歩くのは困難でしょう。
流れに逆らって歩くのはちょうど陸上で強風に立ち向かって歩くのにも似ています。腹筋などにも力を入れないとうまく進むことが難しいでしょう。
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さらに問題なのは流れに逆らって歩くと周囲の人の流れにも逆らうことになるので嫌がられることも多いのです。
こうした観点から流れるプールを考えるとレジャー施設としては楽しめるとは思いますが、水中ウォーキングを目的にするにはあまりお勧めできないと言うのが私の感想です。
単純に遊ぶことが目的なのか、それとも運動を目的にするのかで選択は違ってくることでしょう。
もっとも、私自身は流れるプールで歩いた経験はほとんどありませんから、参考意見程度に聞き流しておいてください。
流れるプールでなくても大勢でレッスンするときにそれに近い状態を経験することがあります。
皆が時計方向に歩き続けて急に反時計回りに全員が向きを変えると大きな水の流れの抵抗を受けることがあります。
これが、流れるプールの感覚に非常に近いのではないでしょうか。
水の抵抗と粘性
プールの水の粘性は空気と比較して40倍以上強いものです。これによって水中では空気中よりも抵抗が大きくなってきます。
水中ウォーキングはこの性質をうまく活用して運動の効果を高いものにしているわけです。
陸上と水中との環境の違いを理解するにはサウナを考えてみるとわかりやすいかもしれません。
高温のサウナで空気に触れることは問題なくできても、お風呂よりも高温の水中のお湯の中に入ることはできません。
水中ウォーキングするにはこのような理屈を知らなくても問題なくできますが、基礎知識として理解しておきましょう。
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以上が浅いプールと流れるプールとでのウォーキングに関する話です。少しはお役に立ったでしょうか。
どちらのプールもそう簡単に見つかると言う訳ではありませんが、もし近所にこうした施設があれば是非とも一度試してみてはいかがでしょうか。
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