タバタ式トレーニングで痩せたという話
最初にお断りしておきますが、私は誰にでもタバタ式トレーニングをおすすめしようとは思っていません。
身体が受けるダメージもかなり大きい運動だからです。高強度インターバルトレーニングの1種であると申し上げておきましょうか。
あなたがまだ30代とか30代で大きな競技会を目指しているというのであれば検討してみる価値は非常に大きいでしょうが。
プールウォーキングをリハビリ運動と考えている方には縁のない運動方法です。
また、有酸素運動で痩せたいと願っている方にとっても知識としてだけ知っておいても損のない運動といったところでしょうか。
タバタ式トレーニング(タバタプロトコル)は効果がある。非常に短い時間のトレーニングなので誰でも取り込める。
タバタ式トレーニングでダイエットできる。たった4分のトレーニングで効果がある。
こんな風な言葉がダイエットを目指す人の耳に入ってきているかもしれません。
しかし、これは本来のタバタプロトコルとは少しずれて理解されているようにも思えます。
そこで、今回はタバタ式トレーニングの概要をまとめてみました。
タバタ式トレーニングで痩せたという話をプールウォーキングでの知り合いから聞いたので興味を持ってみました。
タバタ式トレーニングの効果の口コミといったところでしょうか。
タバタ式トレーニングというのは、田畑泉博士がテストして見出した体力を上げるためのトレーニング方法です。
日本よりも先にアメリカなどで注目を浴びて、日本には逆輸入されたような形で広まっています。
オリンピックの金メダリストである清水宏保さんも現役時代には「タバタ式」という名も知らないまま実践していたというトレーニングです。
近年、田畑博士がこのトレーニング方法について一部誤解されていると感じたことから正式なタバタプロトコル(タバタ式トレーニングのこと)についての解説書を出版しました。
知人はタバタ式トレーニングで痩せたと言っているのですが、田畑先生はこのトレーニングを実行することで必ずしも痩せるとは言えないと述べています。
トレーニングの副産物としてダイエット効果が発揮されて痩せる人もいるけれどもあくまでもダイエット目的のトレーニングではないと述べています。
タバタ式トレーニングのやり方
ここで、タバタ式トレーニンングのやり方を簡単に説明しておきます。
これは20秒間の無酸素運動と10秒間の有酸素運動(休憩)を1セットとして合計8セット実行するものです。つまり、合計4分で終わってしまうトレーニングです。
ウォーミングアップとクールダウンを含めても30分あれば簡単に終わってしまうものです。
世間ではたった4分で身体能力がアップすると言っていますが、実際には簡単なものではありません。
8セット実行すると言われていますが田畑先生が実験・確認したのはたしか6セットか7セットだと思います。切りが良いので8セットと一般には言われています。
このトレーニングでは20秒間の無酸素運動を極限に近い強度で実行する必要があります。
そして、10秒間の休憩で心拍数を平常時にまで戻さないと次のセットは大変苦しくなると言う繰り返しになります。
中には1日で3回タバタ式をやったと言う人もいるようですが、これは本来のタバタ式トレーニングではありません。
このトレーニングは1度やったらクタクタになってその場に座り込み動けなくなるほど強烈なものなので何度もできるはずはないといった趣旨のことが述べられています。
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それだけ無酸素運動の強度が強いと言うことを意味しています。
そのため3日に1度実行するのが適切な回数だそうです。
では、具体的にどんな運動が良いのかについてはマウンテンクライマーやスクワットジャンプに捻り(回転)などを加える運動など数多く説明されています。
しかし、このトレーニンングでは個人個人で疲労でクタクタになるレベルの運動が違ってくるわけですからそれは自分(ないしはトレーナー)で決めるべきものなのです。
効果と口コミ
大切なのは、一杯一杯になって終わった後は動けなくなるほどの運動量を3,4分の中で実行することだと述べられています。
付け加えておきますとこのトレーニングは3日に1回実行するだけです。
この説明と4分間という時間だけを取り出して「簡単」「自分にもすぐに出来そう」と判断するのは大きな間違いのような気がします。
実際にこの運動で得られる効果としては無酸素運動と有酸素運動の両方に耐えられるだけの身体能力です。
繰り返しになりますが、口コミにあるようなダイエットが決して最終目的ではありません。
体力に自信がなければ挑戦するにも体力的に無理な人もいるでしょう。
タバタ式トレーニングで痩せたと言う人が決して嘘を言っているとは思いません。
上手くいけば、体力が増す上にダイエット効果が現れてくる人もいるでしょう。
しかし、何度も言いますがダイエットが目的の運動ではないことは確かです。
タバタトレーニングはシンプル
タバタトレーニングを実行している一流のアスリートの間では、「パワーマックス」という競輪選手も使う固定式自転車を主に使ってタバタトレーニングを行っていることが多いようです。
ランニングするためにはかなりのスペースが必要になります。
さらに、トレッドミルを使用する場合はアスリートレベルの人がタバタトレーニングのレベルまで自分を追い込んだ運動をしようとすると実現困難なほどの速度で走らなくてはいけません。
そのためリスクの大きな方法にどうしてもなりがちです。
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そこで、固定式自転車、エアロバイクでやるのが一番やりやすくて安全な方法かもしれません。
ただ、フィットネスクラブにある固定式自転車の場合はタバタトレーニングのレベルまでペダルの回転数を上げて漕げないものもあるので事前にしっかりと調べておきましょう。
固定式の自転車以外では有効な運動を考える場合、タバタトレーニングは強度が高い運動であることを考慮する必要があります。
そのため複雑な動きは向いておらずシンプルなものを選んだ方が良いでしょう。
しかし、単にシンプルなだけに着目するとタバタトレーニングに必要な強度までに達しないこともよくあることです。
運動に必要な筋量と、その運動における最大酸素摂取量は関係が深いことはスポーツ医学の世界では既に明らかとなっているそうなので、できる限り下肢や体幹という大きな筋肉をたくさん用いる運動が適切であると言えるでしょう。
バービージャンプ、スクワットジャンプ、ジャンピングジャック、マウンテンクライマー、腕立て伏せと言った運動を行った直後に最大酸素摂取量を測定してみて、ランの最大酸素摂取量と比較してみたと言う話を聞きました。
この場合、腕立て伏せに使われる筋肉の量は自転車エルゴメータによる運動や走運動、他にはバービージャンプのような運動で使われる筋量よりも少ないため酸素絵摂取量が低いものにとどまってしまいます。
この点から考えると、大きな筋肉群を複数利用する運動がタバタ式には適していることが容易に推察できるでしょう。
それから、運動のきつさと酸素摂取量は必ずしも同じではありません。
同じようにきつくても、等尺性運動と呼ばれる動かない壁を脚で押すような運動での酸素摂取量は、自転車エルゴメータによるものよりもかなり低いと言われています。
また、きつい運動であるいわゆる筋トレにおける酸素摂取量は、自転車エルゴメータによる運動や歩行のような有酸素性運動よりも意外に低いことがわかっているようです。
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最大酸素摂取量に関しては、何らかの簡易的な測定方法があることが掴めました。機会見てその内容をまとめておきたいと現時点では考えています。
運動生理学を学ぶというのも意外に楽しいことなのかもしれません。
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